埋め合わせ

今ひとつ文章を書いていている
大切にしていたものを思い出しながら書いている
それはひどく心を削る作業で
書くには夜が相応しい
けれども途中で行き詰まったが故に
停滞した時と文字の狭間で僕は脳を悩ます
頭の中をぐるぐると
飛び回る夏の虫
行き止まりに蝿
暗い道を飛ぶグレー
腐った目の前を掻き分けて

ダメだ
今日はダメだ朝が来る
また終止符を打てない
また埋め合わせの文を落とす