真人間

「もともとは明るい子でしたよね
なんでこんなになっちゃったんでしょうか」

「もともとは真面目な子で
もともとは人見知りな子でもありましたよね」

「そうでしたそうでした
それにもともとは活発な子でもあって〜」

「いえいえ
もとから弱くて不器用な子でしたよ〜」


特に誰かに言われるでもない会話が
頭のなかで囁かれる



声の主はだれ? となりにいるのはだれ?

だれもいないよ

だれもいない?

…うん

でも声がきこえるの

だれもいないって

ほんとうに?

ほんとうに

…そう




これ以上 僕に言葉があるだろうか
まともになって ふつうになって
それでもまだ踊り続ける足はあるのか
必要は事切れた それでもまだ歩き続けるのか

「疲れているの 見ずともわかるよ」

「あなたね もうこの辺で終わりにしない?
楽になりなよ」

「きみはよく頑張った
あとは私に託して眠りなさい」

愛し愛され お金の分だけ安心で
それがすべてか?
それが人間か?

人間だもの
で済ませられないしょうもない悩みの数々
くだらない自分
彼らに黙祷を捧げ
今なら明るい日記が書ける
そんな気がいたします




というのが下書きにありました
明日はなにか書こうかな