空白の日記

走馬灯のように日々が過ぎ去っていく。 私は繋ぎとめる努力を怠り、かけがえのない記憶を失っていく。刻々と遠退く時間のなかで、ひとつ、またひとつと。振り返れば、この日記は二年前の五月で途切れている。 それからも色々とあり、その色々に追いつけずに…

煙突

「煙突」という言葉がふいに湧いてきて、気に入ったからなにか書こうかなと思った。でも書くこともないし困った。 ありきたりな言葉ばかりがスムーズに出てくるのが、最近おもしろいのよね。 といったところで、ひとつ思い出した。 思い出すのは三月の、三月…

鍵と心

日記とは 日々を拾い集めるようなものだった 螢の輝きを逃さぬよう ガラス瓶に詰めるような 道端の変わった石ころを ポケットに忍ばせるような毎日書かなくなった日から 僕の時間は指のあいだから溢れ落ち 足元にとけていった それは水溜りみたいに ふとした…

真人間

「もともとは明るい子でしたよね なんでこんなになっちゃったんでしょうか」「もともとは真面目な子で もともとは人見知りな子でもありましたよね」「そうでしたそうでした それにもともとは活発な子でもあって〜」「いえいえ もとから弱くて不器用な子でし…

多くの花びらが散っていった ぜんぶ 風のせいだったわたしだけが残った どうしてわたしだったのか そんなことを考える暇もなく また次にくる風に備えなければならなかった日々は残酷だった 風だけが敵ではなかったからだ 雨が降り 雪が降り 無慈悲に笑う季節…

326件目の日記

久しぶりにブログをひらくと 昔と変わらず 日常を綴ってくれている人たちがいて なんか すこし元気がでたべつに なにかに対して落ち込んでいたわけじゃないんだけど でもなんか安心したというか 元気がでたというか そんな感じ 今日はそれを あえて明確な言…

あの風にのせられて

台風19号 史上最大級と謳われたかれは 北東の海上へと消えていった 空一面をかっさらい 雲ひとつない平穏な空を残して本日は快晴 日が沈み 待つは夜のその光 今はただ きれいな夕暮れがみえるばかりだ 昨晩 千葉にいる友達と通話をしていた 台風 やばいなー …

teenage

『人生は選択の連続である』 この言葉をいつどこで知ったのかは定かではない。学校の授業で教わったのか、テレビで流れてくるのを耳にしたのか、それはもうわからないものになってしまった。しかし元を辿れば、これはシェイクスピアの言葉である。シェイクス…

早朝は青

寝てないけど目が覚めた 布団に入ったのは二時で 目を覚ましたのは四時半 その間 目は瞑っていたが 寝れはしなかった 一日に満足して布団に入ったはずなのに それからどんどん考えが溢れてやまなかった ここ最近はずっと健康的な生活を意識的に送っていたか…

白船

新幹線の往き来にはもう慣れた 片道切符の落ち着かない触り心地にももう慣れた それでも親しみがあるものとの別れには未だ慣れないものがあるなんなんだろうな 別れる瞬間のあの物哀しさ 父は最寄り駅の改札で 母は一号車の窓から 何度も何度も振り返り手を…

他所

太陽が沈むころ 何かを書きはじめる 何かを考え 何かを感じ 自分の周囲3メートルに孤独をつくるのめり込んでいると時間は過ぎ 書き終えるのはちょうど月が登るころ 一息つき 疲弊しながらも再び読み返してみる すると何かが違うような感覚がして 首を傾げな…

新年

明けましておめでとうございます なんてのは 特別な言葉じゃないし 魔法の言葉でもない 毎年ふつうに言ってて 言う相手がいて だけど今年の年末は実家に帰らなかったから ずっと 誰にも言えないで ひとりで迎える正月は寂しかった 寮の給食は止まって そのあ…

home

1月の後半に学校が終わり 春休みに そして2月の初めに実家へ帰り 既に2週間が経つ 日記の最後の更新は3ヶ月前 このぽっかりと空いた空白に気づき 年が明けていたのに気づき そんな2月半ばしばらくぶりで たいした話もないのですが またひとつずつ書いてみよ…

report

おひさしぶりです。 最近日記をつけていないですが、うまい具合に生きてます。 今日も元気でやってます。 現状報告だけして、さっと帰ろうかなと思います。 ・大学でよい友ができました3人もできました。 友達をただつくるのは簡単かもですが、面白いやつら…

夏のつづき

昨晩は風がかなりつよかった 台風の所為だな 窓に打ちつけられる雨粒が槍のようにガラスを突き破るのではないか不安になった 不安になりすぎて凡ゆる方面に遺書を残そうか慌てふためいた・この頃は雨によく降られて外出意欲が悉く鎮火されています ・それで…

笑顔

笑顔の練習をしている 洗面所の鏡の前でひとり 心が笑えない日も欠かさずに鏡には引き攣った皺くちゃな顔が 涙でぼやけて映るけど それでも笑う 笑顔が必要な瞬間ってのは必ずある その一瞬を笑えなかったら 僕はきっと 一生後悔するそれを自覚しているから …

ひと夏のおわりに

さて 夏が終わります この1ヶ月を自分はどう生きたのか よく考えます 早いと思った時間も 振り返ってみればそれは 有意義な 凝縮された時間だったと思えます なので今日は長くなりそうです 実家に帰って 忙しさから逃れて のんびり 寝て起きて 家族と喋って …

予報

明日 東京へ行きます明日からまた 非日常が始まります僕は 鮮やかな現実と向き合わなければなりませんそれは辛いし 苦しいですしかし僕は それに抗うだけの力を得ましたぜんぶ 周りのお陰です感謝しても仕切れない本当によかった 明日は曇り時々雨ですですが…

帯状疱疹

すこし前から帯状疱疹というやつが左大腿部に出てしまっていて 気怠い日常が続いている 原因がなんだったのかはわからない 微量の電流が肌を伝う感覚とあかくただれた皮膚がなんとも憂鬱ストレスも関係しているらしいので なるべく考えない生活を続けていた …

走馬灯

ちょっと今日はよくわからないことを口走る その自信がある いまさっきおそろしいことがあって 自分でも混乱しながら言葉をならべてる ぐちゃぐちゃに散逸した語彙をふるえる手で拾いながら ひとつひとつ それで なにから説明したらいいんだろうかそう 音楽…

先生と後輩

高校の先生に挨拶をしに行った ちょっと怖かったので友達と行った まあでも顔を合わせてみればどうってことはない いつも通りだ けどちょっと怒られた 進路の関係では他方に迷惑をかけた 心配をかけた 申し訳ないな という気持ちが顔に出てしまっていたかな …

バイト

突然バイトのことを考え始めた 基本的には怠惰な人間だから働きたくなんかないんだけど これはしてもいいかなと思えるバイトを見つけた 本屋のバイトだ 稼げる というより 勉強になる という気持ちからだったきっかけはSNSで流れてきた 本屋の客層は良い と…

映画

フタバで借りていた映画のDVDを全部返した 借りていたのは 「バケモノの子」 「三月のライオン」 「君の膵臓をたべたい」 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」前の3つは本当に面白かった 期待以上といったところ 特に「君の膵臓をたべたい」は…

Respawn

たった一度きりの人生にセーブ地点を作れるならばゲームのように巻き戻せるならばぼくは間違いなく小学校のデータを選ぶのだろう 最近なにか大きなミスをしてしまったような気になって 戻りたくなる過去がある そりゃこれまでも何度か嘆いてはきたさ 人生や…

夜遊び

昨日を思い出しながら綴る昨日はいろいろあった いろいろありすぎて 今日は反動で一日中寝込んでいた 疲ればかりたまるので よくない感情ばかり出てきたりもする思い出す そう 昨日はサッカー部の集まりがあった みんなで集まって焼肉を食べた 来たのは19人 …

夜の商店街

街を賑わせていた人々は いったいどこへ行ってしまったのか奥行きばかりの ただの空洞もう懐かしい 友達のうしろ姿

お手紙

お手紙を書いていた このご時世に手書きのお手紙書いてみてわかったのは かなり体力を消耗するということ 右手の指は筋肉痛みたいに引き攣ってるし なにより心がくったくた字は本当に恥ずかしいくらい汚い こりゃ人には見せられないうん それだけかな いまは…

夕暮れの足もとで

落陽と放物線

焦れるような強い日差しが、頬を西から紅く染める。 ぼくは近くの公園に、サッカーをしに出かけていた。 サッカーコートの4分の1くらいの広さの園内には、赤い服を着た野球少年が4人、父を引っ張ってきたのであろう兄妹の3人がいた。 ぼくはできるだけ邪魔に…

盆参り

お墓参りに行った最後に来た時よりも草が生い茂っていた路にはわずかに 雨に運ばれた土砂の跡墓石は無事先祖さんに家族の安泰をまた願う 写真もいくらか撮ったなつ って感じの空がたくさん撮れた一枚だけ置いておく