2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

暗闇の演出家

風が吹く窓を叩き夜の不安を扇ぐ 雨が降る昨日までの静けさを染み込ませながら 明日は曇りかならば1日の始まりは憂鬱か 今宵は夜の暗がりがあの山稜の奥まで 点滅する街灯向かいの家の部屋灯り隠れた月暗闇を演出するのは僅かな希望か

死んだ生き物

今日の夕方 一休みしようとリビングへ向かう 炬燵の中に足を突っ込んで仰向けに寝転ぶ 天井にブラインドの隙間から射し込む夕焼けが閑かに滲む 庭は緑豊かなお伽の国のようで なんとなく時間が通り過ぎるのをなんもせず見過ごしていたどのくらい経ったのか …

何者

ひとりぼっち何故ひとりぼっちなのかそこには友達先生家族が居ないからここでは私は誰かの友達で誰かの生徒で誰かの息子であってでもそこには誰も居ない 繋がりがない私はそこで何者でもないだからひとりぼっちここにずっと居たいけど そうもいかない私はそ…

前期試験

国公立大学の前期試験当日 みんなは頑張っているはず どうか報われてほしい彼等の努力は 報われる努力なのか 報われない努力なのかなんにしろ 卒業式 笑って会えるといいな

折り鶴タワー

昨日実は折り鶴タワーという場所にも行った 最近原爆ドーム近くにできた建物 母の気まぐれに付き合わされただけだけど 結構良かった 広島を絵に描いたものが展示されていた 光の使い方が凄く上手いし 味のある絵ばかりだった 今日は撮ってきた写真を貼って終…

居場所

久し振りに学校に顔を出した 担任の先生に結果報告の為にそうか と残念そうにしていて 申し訳ない気持ちになったけどまだチャンスはあるんだろ 頑張れよ と言ってくれたうん まだ頑張れるはずだ 帰り際に部活の顧問に出くわした 六年間お世話になった先生だ …

不合格

不合格という結果がちゃんと出た 残念だけど ある程度予期できていたが為かダメージは少ない それよりも次の試験が明確になった 僅かな合格の可能性に揺られるよりよっぽど良い これでハッキリしたのだ 次の試験は有る ならそれに向けてもう一度進むだけ 大…

空白の日記

幽霊屋敷と呼ばれる場所への探検の途中 屋敷には鬱蒼とした雰囲気が漂う ギシギシと軋む脆そうな木の床 暗い一本道を歩く出合わせたのは不思議な気配 人気のない場所で燻っている謎の匂い その源は廊下に落ちていた誰かの日記だと判った 古びた表紙に書かれ…

庭の歌

暖かな陽射しの下 名も知らぬ鳥が庭を舞う 木々を飛び移り 楽しげに歌を歌う その様子を二階のベランダから眺めていた一羽が水桶の中で水浴びをしている もう一羽は木の枝を啄む 雀より一回り大きい鳥が二羽 此処を遊び場にしている久し振りに庭で鳥を見た …

寝すぎ案件

何故だろう この頃うまく起きられない夜は12時に寝床に入るしそれから直ぐに眠りに落ちてる けど朝目を覚ますのは11時付近 睡眠時間11時間以上 健康なのか不健康なのかわかんないけど 朝起きれないいや 目は覚してるのかな 一度か二度は目を覚ましてるのだけ…

健康的

今日は天気が良かったので 久し振りに公園にサッカーをしに行った晴々とした空の下で走る ボールを壁に向けて蹴る 風を切る感覚 足とボールが衝突する気持ち良い音 煙る砂埃 いつぶりかの土の匂い まだ体が覚えている感覚を見つけるたび 少し嬉しくなる だが…

スケートリンク

昼ご飯を食べながらオリンピックを観ていた 最近話題のフィギュアスケート 羽生結弦選手の活躍を見守っていた 凄いね彼は 表現力が凄いパッと見のスケートの世界って四回転やら何やらで跳べば高得点みたいな風潮があるけど まあリスクに見合った得点なのだろ…

換気

なんとなくの空には雲が掛かってる 鈍色の空は今にも落ちてきそうだ 太陽は奥で輝いているのだろうけど 届かない 薄暗い明度の光 少し湿気ていただろうか 呼吸が深くなってる気がした 午前中 窓を開けて換気 気温は変わらないのかもしれないけど 寒さは和ら…

未来の友

そういえば 試験会場で仲良くなったやつがいる彼は僕の隣の席で 気になったので話しかけてみた 彼は背が高く 整った顔立ちをしていた 彼は軽音楽をやっていたらしい 彼は千葉から来たらしい 彼は理系で1番だったのにわざわざ文転したらしい彼の名前を知った …

昨夜

昨日の夜を思い出してる面接を終え 絶望感を抱えながら帰路につく 夜なのに電灯が眩しい池袋駅周辺をフラフラと彷徨い歩く 僕は何処へ行くのだろう と行方知らずに人混みに紛れる そんな下向きな心に都会の風は冷たすぎた 住み慣れた故郷では 私 と すれ違う…

ご苦労さま

完全にやらかした 学力試験は上手くいった 作文試験も上手くいった だが 面接試験で完全にやらかしたやらかした というより 運が悪かった だろうか 面接官との相性が悪過ぎた どうやら真面目さを求めているようで 僕みたいな不真面目はいらないみたいで でも…

kill time

池袋のホテルに到着したのが14時10分くらい 予想より早く着いてしまったためチェックイン迄にはあと50分程 どうしたものかと腕時計の針が進むのを虚しく眺める 暫く思案した後 昼飯を食べてないことを思い出し近場を散策することにした 腹の減りに気付くと加…

喧噪は遠く

何度も此処と彼方を行き来している へとへとに疲労した体に鞭打っては もう一度あと一度帰路につけば喧噪が遠退く 耳を塞げば聴こえる脈動 街の雑音はまだ頭の淵に帰る家までの道程は静かだ 靴底がアスファルトを蹴る音と風が私をすり抜ける音 星は雲に覆わ…

幸運の打ちどころ

僕は特別に運が良いという訳ではないと思う幸運と同等の不運を何処かで被ってるけれど不思議と 自分は運が良い方だと思う時があるそれは多分 幸運の打ちどころの所為 恵まれた家庭に生まれた中学入試では読んだことのある文章が出てきた高校最期の試合では得…

喜怒哀楽

誕生日を家族に祝ってもらった日は喜んで友達が上級生に虐められた時は怒って大好きなおじいちゃんが天国に行った日は哀しんで公園にみんなで集まって遊ぶ時は楽しんで等しく喜んで 等しく哀しんで 等しく怒って 等しく楽しんで幸福と不幸は代わりばんこに廻…

diorama

また新幹線に乗っている 東京行き二往復目 只今新神戸を出たところ 今度は夜に到着予定 本を読む手を止め 窓から外の景色を眺める 小さい家が沢山並んでいる あの遠くの山も良くできてるなぁと感心 曇り空の立体感もばっちし ミニカーが道路を走る 電車の臨…

西の空を見るともう夕焼の色厳しい橙が沈んで 残る深い紅紫色色が滲むように雲へ大地へ伸びていく 東の空を見ると黒の大群光の届かぬ果ての世界暗黒の群体が押し寄せる やがて相容れぬ二つはぶつかり戦争が始まる呆気なく光が敗ける敗走する光 侵食する闇夜…

東京駅

東京駅というところ めんどくさい場所だなと思った まず情報が多過ぎる 複雑に枝分かれした構内 天井に沢山吊るされた案内プレート 無駄に多い広告掲示板溢れる情報の中から無駄を省いて必要なものだけを探さなければならない この取捨選択の労力が半端じゃ…

山手線

広島から東京駅 東京駅から池袋 山手線に乗り込み街を行く昼時であるため乗客は少ない 空いていた席に腰掛け向かいの窓を眺める 窓はスクリーンのように奥の風景を映す 縦長の建造物ばかりで然程面白くはない 風景はアニメの如く流れ流れ 駅に着くごとに停止…

深夜1時に響くベル

昨晩は眠れぬ夜だった一つ考えては消え も一つ考えては忘れ際限なく思考の泥沼何度も寝返りを打ち眠気を誘き寄せる 眠れぬ森に飽き飽きしてきたところ遠くで音が聴こえてきた微かな奏 僅かな響こんな寒い時季に鈴虫かと耳を疑った凝らして聞けばそれは小さな…

左利き

僕はは元々左利きだった けれど左利きは生活に不便だろうと母が右利きに矯正してくれたらしい だから今は右手で文字を書くし右手で箸を持つその矯正は正しかったと思う お陰で変に不便することはなかった しかし僕はある日から左利きの記憶を取り戻そうと密…

夢の濫觴

はじめまして の挨拶を交わしたのは五歳の時僕はサッカー選手という夢に出会った日本代表になってW杯に出ることを夢見たそれを親や先生 友達に吹聴したみんな褒めてくれた 讃えてくれたみんなはそんなこともう忘れているだろうけど 僕だけは覚えてる でも い…

不完全な道具

言葉は便利他者との意思疎通を助ける便利な道具ジェスチャーやアイコンタクトよりも確実にコミュニケーションが確立する でも不完全な道具言葉は次元の高い存在には至らない神 自然 摂理 情 善悪辛うじて抽象化することはできる言い換えれば抽象化するまでに…