赤ポストの貯金箱

赤い色のポスト

そいつを見た瞬間
懐かしさと共に昔の記憶が蘇った


学校の帰り道
転がってる1円玉を拾い集めた
態とお釣りが4円帰ってくるように買い物をした
それを毎日落とし込んだ
貯まったものを家に来た友達に見せびらかした
友達は予想通りの反応をしてくれて一緒に笑い転げる

くだらない 愉快な想い出


記憶の引き金となった赤ポスト
埃を被って今は足元に
どれくらい貯まってただろうと床にばら撒く
数えて見ると2394枚
2394円 2394グラム

本当に昔からだな
こういうのくだらないことに熱心になる
小さくとも積もるもの
この頃から知ってたんだな
結局日記なんかもその延長線上に連なり 繋がっているのかな


折角だから財布の中から1円取り出して
口から放り込んでみた
カランとガラスと金貨がぶつかる音
少し錆びた鉄の匂い
色褪せぬ赤
想い出の詰まった貯金箱

赤ポストの貯金箱