遥か君へ

彼はどんどん 前へ
遥か 先へ
ただでさえ遠いのに
君はまだ加速していくのか
僕はどうだ
停滞してはいないか

彼の存在が膨らんでいく
もう追うのが怖いよ
足が縺れる 息が荒がる
立ち止まりたくなる
座り込みたくなる

でも君が
勝手に僕の背中を押すから
諦めることさえできないじゃないか

待ってろ 遥か君よ

歯を食いしばり 立ち上がる

また 走りだす