世界線第四区

本部からの指令
世界線移転を開始する
直ちに持ち場につけ

我々は銃器を手に フネ と呼ばれる移転装置に乗り込んだ



今回は生きて帰れそうか?

横からの突然の声に驚いた
こいつは確かペルという奴だったか
そういや前回もいたな

敵は自分自身だぞ?
よく呑気に構えてられるな


私のぼやきに彼は可笑しそうに喋る

だって君 とっても強いじゃないか
君と一緒なら今回も生き残れそうだ


敵にも私と君が居るというのに

別にもう話を続けたくもない
ぼやきは心の中だけに留めた



フネの中にアナウンスが流れる
まもなく世界線第四区に到着する
全員戦闘に備えよ


船員の顔つきが変わる
ペルはまだ浮ついてる
あぁ あいつ死ぬな
そう思ったけどはっきり言ってどうでもいい
誰が死ぬとか世界がどうとか僕には関係ない
ただひたすらに殺すだけだ
そうれば戻れる


成さねば 世界修復を

バラバラに散った世界線
そこに巣食う我々のクローン
殺して殺して 殺して殺して
世界を紡いで収束へと導かねば
懼れるな
我々が正義だ
我々がオリジナルだ

世界線第四区
その火蓋が切られた