理解者を探している

僕は産まれてこの方 自分の理解者に出逢ったことがない
と言えば大袈裟にも聞こえるが
ウソじゃあない
ほんとの話だ


ところで
理解者がいない と調べると色んな記事が出てくる
理解者のいない君を救う!だとか
理解者を探す方法!だとか
理解者がいないと嘆くまえに!だとか

ぜんぶクソ喰らえだ
きえてしまえ
なんの参考にもなりやしなかったよ
そういうのじゃないや
ちがうちがう
ちがうんだ
結局おまえもお前もわからないのか?
心が何度も肩を落とす


へたっぴアドバイザーさんたちは 理解しようと心を寄せてくれる人の存在を決まり文句のように示唆していて
そんなものは何人もいたし知っとるわ と僕
けれどもその理解は自分の想いといつもすれ違っていて
何度も何度もくり返すこの乖離にくたびれているんだろが
それを彼らは知らない

家族も友達も先生も僕の話をよく聞いてくれた
肯定もしてくれたし応援もしてくれた
ただ違うんだ
求めているのはそれじゃあない
肯定なら自分でできる
肯定感が不足している訳じゃない
声援なんてひつようがない
自分を奮い立たせる目的も意思も十二分にある
これ以上は溢れてしまう
だから違うんだ


じゃあなにを欲しているのか
正直 僕もわかってないんだ

そもそも 理解する って何だ

最近 ネットで知り合った人に匿名で「理解者が欲しいです。」と正直に伝えてみた
するとこう返ってきた
「私の許容範囲は宇宙の広さよりも広いので、私が理解者でも良ければ相談してください笑」

自分から聞いといてなんだが
ふざけんなと思った
その文末の笑いは笑顔か?
それとも薄ら笑いか?
それで 許容が理解なのか?
直感的にその解答は違うと感じた
同時にこの方もきっと僕の理解者ではないんだろうなと断定してしまった


じゃあ 理解する ってなんだ

わからないんだ
同じ音楽を一緒に聴けることか?
同じ景色を見て感動できることか?
同じ感動を美しいと言えることか?

もしかしたらそうかもしれない

でも わからない

このわからなさを共有できる存在が欲しい
たったそれだけの共感が欲しい
自分と似た感性を持った人間を探している
何処かにいるはずで
絶対にいるはずで
きっと同じことを考えて部屋の隅っこで泣いている奴がいる
きっとそいつは僕とおなじ音が好きで
この世界のどこかに感動して
その感動を心から湧く言葉にしようとして
それでいて言葉のない世界で共存できるはずだ


そんなやつ

いるか?

いや

せかいにひとりくらい

いたっていいじゃないか

しんじなきゃ



探している
理解者を探している
理解者募集なんて貼り紙で求めるほど安っぽいものじゃあない
こちらから探すつもりだ
その方法も考えている途中だが
必ず見つけてみせる
未だ旅の途中だが